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あいさつ

ご挨拶

IIBA日本支部
代表理事 福嶋義弘

2008年12月23日IIBA日本支部設立総会にて、代表理事に選出されました福嶋義弘と申します。IIBA日本支部は、カナダを発祥とするビジネスアナリシス・プロフェッショナルのための国際非営利団体International Institute of Business Analysis (IIBA™)の日本唯一の支部となります。世界には、(現在起ち上げ準備中のものも含め)100を超える支部、7000名以上(2008年11月現在)が所属し、ビジネスアナリシス(BA)は、欧米諸国を中心に今やプロジェクトマネジメントに次ぐ大きなうねりとなりつつあります。こうした実情を踏まえ、日本においても2008年4月より、約40名の有志が集まり、これまでに20回近い会合を経ながら支部設立準備を進めてまいりました。

ビジネスアナリシス(BA)は、企業の経営戦略に情報システムを活用するために、各ステークホルダーが持つニーズ把握やソリューションを決定するために必要なタスク、知識・スキル、テクニックを包含し、その知識体系をBusiness Analysis Body of Knowledge® (BABOK®) としてまとめ、またそれらを実践する人をビジネスアナリストと呼んでいます。

  • なぜ、BABOK®なのか?
    情報システムプロジェクトの失敗の原因に要求分析の不備によるものが増加しています。具体的には、ステークホルダーは情報システムで実現しようとする条件や機能をRFPに書けない。ITベンダーはステークホルダーが必要とする要件を洗い出せないため、要求定義が不充分で要件追加による納期の遅延、品質の悪化などが発生するわけです。これがプロジェクト失敗に至る典型的なパターンとなっており、今や世界中で同じことが起こっています。
    こうした失敗プロジェクト撲滅に向け、このプロセスの知識体系を明確化させたのがBABOK®になるわけです。私がこの活動に参加したきっかけは、失敗プロジェクトを撲滅する一因としてプロジェクト・マネジャーに必要なスキルとしてBABOK®を理解・浸透させたかったからです。

  • IIBA日本支部の活動は?
    2009年は、本格的な日本上陸の創成期と考え、支部の運営基盤や管理基盤の構築を進めるとともに、ユーザー、ベンダーにこだわらず広く会員を募集し、普及活動に賛同していただけるスポンサーの拡大をはかってまいります。日本唯一の支部として、ビジネスアナリシス(BA)に関する世界最先端の価値ある情報を提供すべく基盤を整備いたします。また、BABOK®の翻訳や教育の展開、国際認定資格Certified Business Analysis Professional™ (CBAP®)試験の日本開催を推進してまいります。

  • 最後に
     IIBA日本支部、誕生したばかりでまだまだ知名度もありません。しかし、ビジネスアナリシス(BA)を説明するたびに、ビジネスアナリストやBABOK®の必要性を理解して賛同してくれる方が拡大しており、準備室への問い合わせも増加の一途でした。近い将来、ビジネスアナリシス(BA)およびそれを実践するビジネスアナリストによって、企業の競争力強化にとって欠かせない成功プロジェクトが増えていくことを確信しております。

このような創成期に、日本支部の代表理事を拝命することは名誉でもあり、重責を担いプレッシャーを感じております。微力ではありますが全力を尽くし貢献したいと考えておりますので皆様のご指導、ご鞭撻、ご支援のほどよろしくお願い申しあげます。

IIBAについて

IIBA™(International Institute of Business Analysis)は、国際的かつ中立的立場でビジネスアナリシスの啓蒙を行う非営利団体です。 IIBAはビジネスアナリシス、システムアナリシス、 要求分析、プロジェクトマネジメント、コンサルティング、プロセス改善など様々な領域での円滑な業務推進を支援します。

IIBAは8カ国28名のメンバーにより2003年10月に設立されました。2006年にはカナダで非営利活動法人に認定され、本拠地をカナダのトロントに定めました。100あまりの支部を国際的に展開し、会員数は7,000名を超えます。

IIBAは理事会、上級リーダーシップ・チームおよび複数の委員会から構成され、委員会は多くのボランティアによって運営されています。ただしそれらの委員会への出席は強制せず、緩やかな組織運営をしています。
さらに、各支部の支えるボランティアはその地域で活動するビジネスアナリスト同士が知り合う場を提供することに力を入れています。

ビジネスアナリストの実践技能をまとめたBABOK®(Business Analysis Body of Knowledge®)の啓蒙を通して、IIBAはビジネスアナリシス業界の中心的役割を果たしています。またメンバーフォーラムでの関連情報提供やEEP™(Endorsed Education Provider)プログラムを通じて、各ビジネスアナリストがスキルを磨くことを支援しています。

IIBAの提供するCBAP®(Certified Business Analysis Professional™)資格の資格者は450名ほどですが(2008年11月現在)、取得にはビジネスアナリストとしての実務経験に基づいたスキルを証明し、IIBA CBAP®テストに合格しなければなりません。

日本語ブローシャー(PDF、約453KB)はこちらよりダウンロードできます。

IIBAの戦略目標

  • ビジネスアナリストの価値とその貢献について、一般への周知と認知向上活動を展開する
  • ビジネスアナリシス(BA)の知識体系: BABOK®を明確に定める
  • ビジネスアナリシス(BA)の専門的職業性についての知識共有と貢献のための場を提供する
  • 国際的に認知された認定プログラムにより、広く一般を対象に実務家の資格を審査し認定する

IIBA支部について

IIBA支部は、地域レベルでBAのプロフェッショナル・スタンダードと実践を普及することにより、IIBAミッションと目標を促進します。継続的な専門的能力の開発は、IIBA会員の主要なベネ フィットであり、様々な活動、会合および教育的啓蒙活動を通じて支部レベルで支援されます。 支部はカナダ、米国そして世界中の多くの都市で設立し活動を始めています。

IIBA日本支部について

2008年4月より約8ヵ月間の「IIBA日本支部設立準備室」の活動を終え、12月23日に無事設立総会を開催いたしました。代表理事をはじめ、各担当理事も就任し、今後部会の発足、イベント・セミナーの開催等により「ビジネスアナリシス(BA)」の普及・啓蒙に努めてまいります。

世界各国のIIBA支部

以下の支部が運営中もしくは立ち上げ予定です。

ビジネスアナリストとは

ビジネスアナリストは、様々なビジネスプロセス、ポリシーそして情報システムへの変更要求を引き出し、分析し、コミュニケーションをとり、そして妥当性確認をするためにステークホルダー間をつなぐ役目を果たします。ビジネスアナリストは、ビジネスの問題点とビジネスの機会を要 求事項の観点から把握し、組織がその目標を達成できるようにソリューションを提案する専門家 です。ビジネスアナリストとは、時にまとめ役であり、聞き役であり、調査者であり、ファシリテー ターであり、コミュニケーターであり、協力者であり、革新者であり、さらにそれ以上の役割を持っ ています。

BABOK® V2.0に出てくる7つの知識エリア、およびタスクとテクニック

(注:「BABOK®」は「ビーエーボック」と読みます。)

知識エリア タスク

ビジネスアナリシスの計画とモニタリング

Business Analysis Planning & Monitoring

ビジネスアナリシスへのアプローチを計画する
Plan Business Analysis Approach
ステークホルダーの分析を主導する
Conduct Stakeholder Analysis
ビジネスアナリシスのアクティビティを計画する
Plan Business Analysis Activities
ビジネスアナリシスのコミュニケーションを計画する
Plan Business Analysis Communication
要求マネジメントプロセスを計画する
Plan Requirements Management Process
ビジネスアナリシスのパフォーマンスをマネジメントする
Manage Business Analysis Performance

知識エリア タスク

引き出し

Elicitation

引き出しを準備する
Prepare for Elicitation
引き出しのアクティビティを主導する
Conduct Elicitation Activity
引き出しの結果を文書化する
Document Elicitation Results
引き出しの結果を確認する
Confirm Elicitation Results

知識エリア タスク

要求のマネジメントとコミュニケーション

Requirements Management & Communication

ソリューションスコープと要求をマネジメントする
Manage Solution Scope & Requirements
要求のトレーサビリティをマネジメントする
Manage Requirements Traceability
再利用に備えて要求を保守する
Maintain Requirements for Re-use
要求パッケージを準備する
Prepare Requirements Package
要求を伝達する
Communicate Requirements

知識エリア タスク

エンタープライズアナリシス

Enterprise Analysis

ビジネスニーズを定義する
Define Business Need
能力ギャップをアセスメントする
Assess Capability Gaps
ソリューションアプローチを決定する
Determine Solution Approach
ソリューションスコープを定義する
Define Solution Scope
ビジネスケースを定義する
Define Business Case

知識エリア タスク

要求アナリシス

Requirements Analysis

要求に優先順位を付ける
Prioritize Requirements
要求を体系化する
Organize Requirements
要求の仕様化とモデリングを行う
Specify and Model Requirements
前提条件と制約条件を定義する
Define Assumptions and Constraints
要求を検証する
Verify Requirements
要求を妥当性確認する
Validate Requirements

知識エリア タスク

ソリューションのアセスメントと妥当性確認

Solution Assessment & Validation

提案ソリューションをアセスメントする
Assess Proposed Solution
要求を割り当てる
Allocate Requirements
組織の準備状況をアセスメントする
Assess Organizational Readiness
移行要求を定義する
Define Transition Requirements
ソリューションを妥当性確認する
Validate Solution
ソリューションのパフォーマンスを評価する
Evaluate Solution Performance

知識エリア 振る舞い、知識

基礎コンピテンシ

Underlying Competencies

分析的思考と問題解決
Analytical Thinking and Problem Solving
行動特性
Behavioral Characteristics
ビジネスの知識
Business Knowledge
コミュニケーション(情報伝達)のスキル
Communication Skills
人間関係のスキル
Interaction Skills
ソフトウェアアプリケーションの活用
Software Applications

テクニック
受け入れ基準と評価基準の定義
ベンチマーク
ブレーンストーミング
ビジネスルール分析
データディクショナリと用語集
データフロー図(DFD)
データモデリング
決定分析
文書分析
見積もり
フォーカスグループ
機能分解
インターフェース分析
インタビュー
教訓プロセス
メトリクスとKPI
非機能要求の分析
観察
組織モデリング
問題のトラッキング
プロセスモデリング
プロトタイピング
要求ワークショップ
リスク分析
根本原因分析
シナリオとユースケース
スコープモデリング
シーケンス図
状態遷移図
構造化ウォークスルー
調査とアンケート
SWOT分析
ユーザーストーリー
ベンダーのアセスメント
Acceptance and Evaluation Criteria Definition
Benchmarking
Brainstorming7
Business Rules Analysis
Data Dictionary and Glossary
Data Flow Diagrams
Data Modeling
Decision Analysis
Document Analysis
Estimation
Focus Groups
Functional Decomposition
Interface Analysis
Interviews
Lessons Learned Process
Metrics and Key Performance Indicators
Non-functional Requirements Analysis
Observation
Organization Modeling
Problem Tracking
Process Modeling
Prototyping
Requirements Workshops
Risk Analysis
Root Cause Analysis
Scenarios and Use Cases
Scope Modeling
Sequence Diagrams
State Diagrams
Structured Walkthrough
Survey/Questionnaire
SWOT Analysis
User Stories
Vendor Assessment

BABOK® V2.0で目標としたこと

  • すべての知識エリアの記述を完成させる。
  • わかりやすく、適用しやすいように、構造を単純化する。
  • 文章および図解の整合性と品質を向上させる。
  • 知識エリアを統合し、重複箇所を排除する。
  • ビジネスアナリシスのプラクティスに関係する、一般に受け入れられている他の標準との整合性を向上させる。
  • 本書で扱う範囲を広げ、ソフトウェアアプリケーションを個別に開発する従来のアプローチにとどまらず、幅広いコンテキストでビジネスアナリシスを記述する。これには、アジャイルな方法論、BPM(Business Process Management:ビジネスプロセスマネジメント)、商用(COTS:Commercial Off The Shelf)のアプリケーションのアセスメントと実装といったコンテキストも含まれる。
  • ビジネスアナリシスと他の専門分野、特にプロジェクトマネジメント、テスト、ユーザビリティと情報のアーキテクチャとの間の関係を明確にする。
  • 主眼を置くのは、個別のイニシアチブのコンテキストにおけるビジネスアナリシスのプラクティスである。戦略的ビジネスアナリシスまたはエンタープライズ規模のビジネスアナリシスについては、将来において適用範囲を拡張できるように分けた。

BABOK® V2.0の主な変更点

  • 上述の目標を達成するために、全体にわたって変更した。
  • 記述内容全般に修正と編集を施した。大半は新たに書き直している。
  • バージョン1.6のタスクの多くを整理統合した。その結果、タスク数が77個から32個に減少した。
  • 「要求の計画とマネジメント」知識エリアのタスクを、「ビジネスアナリシスの計画とモニタリング」(第2章)と「要求のマネジメントとコミュニケーション」(第4章)に分けて編成し直した。
  • 他の3つの知識エリアの名称を、目的がより明確に伝わるように変更した。
  • テクニックを複数の知識エリアにわたって適用した。
  • すべてのタスクでインプットとアウトプットを定義した。

お問合せ先

お問い合わせ先:
IIBA日本支部 事務局
Email : info@iiba-japan.org

住所
PCIアイオス株式会社 内
〒141-0021 東京都品川区上大崎1-1-17 LSビル6階

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